平成24年年頭所感

    

社団法人 日本建築士事務所協会連合会

会 長    三  栖  邦  博

 
 昨年3月、未曾有の被害を生じさせた東日本大震災は、9カ月あまりを経た今日でもなお被災者の生活に深刻な影響を及ぼし続けております。被災された皆様の暮らしの再建、被災地の復旧・復興、そして原発事故の収束が速やかに進むことを心より願っております。

 既にご案内のように、昨年本連合会は、全国の建築士事務所協会が特に甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の三県の被災地の復旧・復興を連帯して支援して行くことを決め、向こう3年を目途に本連合会と三県の建築士事務所協会が共同して当該三県の建築士事務所協会に建築復興支援センターを設置し、現在それぞれの支援センターにおいて被災建物の調査や相談、復興住宅の開発などの活動を鋭意進めております。

 本連合会は、建築士事務所における業務の適正化を図るための、建築士法に規定された法定団体として、自律的監督体制の確立に向けて事業活動を推進していますが、本年は会員増強活動をはじめとし、建築士事務所の開設者及び管理建築士等の資質、能力の維持向上を目指した「建築士事務所の管理講習会」の全国的な実施を推進したいと存じます。設計監理業の確立を目指す観点からは、建築主等からの苦情解決の相談内容から設計、工事監理業務に係るトラブルの実態、事例を継続的に収集し、これらをもとに建築士事務所の業務の適正化に向けた法制度の改善の検討を進め、必要な提言を行っていきたいと存じます。

 本連合会は、本年9月に創立50周年を迎えます。これを契機にさらなる会勢拡大、建築設計監理業の確立、建築士事務所の社会的地位の向上を目指して前進していきたいと存じますので、皆様のご支援ご協力をお願い申しあげます。
 

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