第47回建築士事務所全国大会(新潟大会)を開催しました

式典の様子

 令和7年10月3日、新潟市の朱鷺メッセにて「次世代に繋ぐ 環境と調和」をテーマに、第47回建築士事務所全国大会(新潟大会)が開催されました。
 基調講演には山本理顕氏をお迎えし、続く大会式典では日事連建築賞表彰、年次功労者表彰等を行い、全国の建築士事務所協会会員、来賓を合わせ、約1,200名が参加し盛会裡に終了しました。
 また、前日2日には「いま、そして次世代へつながる建築士事務所のカタチ」をテーマに、若手建築士を中心とした青年話創会(わそうかい)を開催し、150名の参加者が活発な意見交換や発表を行いました。3日には女性建築士・女性所員による女性交流会も開催され、「輪・話・和 わたしたちの未来をつなぐもの」をテーマに50名がディスカッションを行いました。

多くの参加者でにぎわった朱鷺メッセ 基調講演「建築士の責任」
山本理顕氏
大会式典 日事連建築賞の表彰
国土交通大臣賞 (株)久米設計
大会式典 年次功労者の表彰 青年話創会 女性交流会

開催挨拶|日事連会長 上野浩也

 本日、1,200人余りの方々にこの新潟の地に集まっていただきましたことを、心より感謝申し上げます。
 昨年に日事連会長を拝命し、会長として全国の6ブロック全てを回らせていただきました。
 各地で共通の話題となっていることは、地方公共団体の低入札、そしてダンピングです。この問題に対しては、議論を活発に進めており、今日も来賓で来ていただいております日本建築士会連合会と日本建築家協会、そして日事連の三会で国へ提案していく予定です。平成26年と平成30年にも、この三会で合議して、建築士法等の改正を進めてまいりました。いま7年経っておりますので、現在直面している課題に対し、この三会で議論を深めていきます。
 さて、一級建築士の数が非常に少なくなっています。何も手を打たずにいれば、一級建築士はそのうち絶滅危惧種になります。また、建築設備士の数も非常に少ない。一級建築士、そして建築設備士の有資格者を増やしていただけるよう、 粘り強く交渉したいと思います。
 さらに、いま非常に住宅関係のトラブルが増加しています。これはやはり契約の問題だと思います。300㎡未満の建築物は書面での契約は必須ではないということになっておりますけれども、これを何とか、全ての設計・工事監理は書面契約が必要という方向にしていきたい。また、100㎡以下であれば誰でも設計ができるということになっておりますが、今年4月から省エネ法が全ての建築物に適用になったことも踏まえ、やはり全ての建築物は建築士が設計しなければならないというルールもつけ加えていきたいと考えております。
 これからは行政との関係も見直しが必要です。行政と我々法定団体は、上下関係ではなくパートナーシップが結ばれていかなければなりません。我々は国民のために汗をかき、そして、知恵を絞って職能を生かして活動しております。その点を、行政の方々にもご理解賜りながら、二人三脚で進めていければと考えております。
 いろいろとお話をさせていただきました。もちろん私ひとりではできませんし、ここに並んでいる役員だけでもできません。どうしても皆様方のお力とお声が必要でございます。本日挙げたテーマを「皆でやろう」という気持ちでまとまっていきたいと考えておりますので、引き続きご支援を賜りますようよろしくお願いを申し上げまして、甚だ簡単粗辞ではございますが私のご挨拶とさせていただきます。本日はご参集賜り、ありがとうございました。

※第47回建築士事務所全国大会(新潟大会)の詳細なレポートは、会誌『日事連』1月号に掲載します。



次回開催について
令和8年度 第48回建築士事務所全国大会は京都市で開催されます。
多くのご来場をお待ちしております。

 第48回建築士事務所全国大会(京都大会)
 日程:令和8年10月2日(金)
 会場:ロームシアター京都
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