令和2年3月

 令和2年3月1日に建築士法の一部を改正する法律(平成30年法律第93号)が施行され、建築士人材を継続的かつ安定的に確保するため、建築士試験の受験機会が拡大されます。具体的には、令和2年から建築士試験を受験する際の要件となっている実務の経験について、免許登録の際の要件に改めることにより、原則として、試験の前後にかかわらず免許登録の際までに積んでいればよいこととなりました。
 この施行に併せ、実務経験の対象実務の拡大、学科試験免除の仕組みの見直し、建築士事務所の図書保存の見直し等が行われました。詳細は国土交通省HPをご覧ください。

 

 

 



 近年の一級建築士試験では、受験者数の急減や受験者の平均年齢の上昇がみられ、さらに60 歳以上の人が一級建築士の約4割を占めるなど、実際に業務を行う建築士の高齢化が進んでいます。今後もこの傾向が続くと、建築物の安全 性の確保等において重要な役割を担う建築士の人材確保が困難になることが予想されます。

 この現象に歯止めをかけ、優れた若い建築士人材を継続的・安定的に確保することを目的に、当会を含む建築設計三会(日本建築士事務所協会連合会、日本建築士会連合会、日本建築家協会)がまとめた「建築士資格制度の改善に関する共同提案」の趣旨が取り入れられ、平成30年12月8日に「建築士法の一部を改正する法律」が成立しました。
 建築設計三会の「建築士資格制度の改善に関する共同提案」の中では、建築士試験の資格要件である実務経験範囲の拡大、学科試験合格者が受験できる製図試験の受験要件の見直し、試験内容の改善、建築士の業務領域の明確化及び建築士の実態把握等に関しても要望しました。



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