会員の皆様へ《日事連会長 佐々木宏幸》

  新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない中、特に首都圏、京阪神圏、福岡県において急速に増加し、またほぼ全国にも感染が拡大している状況にあります。会員各位におかれましても、各々の事務所を始め感染等のご心配、不安が絶えず、業務の遂行また日常生活においても大きな支障が生じていることと拝察しております。

 
  昨日安倍晋三首相より、緊急事態宣言が発令され、上記の都市圏においては関係知事から感染拡大防止に向け外出自粛等の要請が出される状況になっています。
  国民の生命及び健康に著しく重大な影響を与える恐れに対する緊急的な宣言であり、同感染症の流行を早期に収束させ、安心な社会をとりもどすため、会員各位におかれましては、感染拡大の防止に向けご協力のほど私のほうからもお願いします。
  日事連自体においても、委員会活動の延期、Web会議での開催、事務局職員の自宅勤務の適用等により要請にこたえているところです。ご理解を賜ります。


  新型コロナウイルス感染症は人に感染し健康に影響を与え、社会経済活動全般に悪影響を与えるということで災害にもたとえることができます。
  地震や風水害の災害については、日事連、建築士事務所においては、これまでの経験に知見を加え、防災あるいは被災軽減に向けて様々な対応、措置をとってきたと思います。
  新型コロナウイルス感染症による感染は、これらの災害と異なって新たなまた経験のない形で、国民生活にまた他産業等と同様に、直接、間接に建築士事務所の業務、運営にすでに大きな影響を与えています。建築士を中心にした人的資本に基づき、また小規模、あるいは個人による事業形態で影響もより甚大になることが想定されます。今後さらに、建築計画の見直し、縮小等も想定され、建築士事務所の運営により大きな影響を生じる可能性もあります。
  当面、この危機を雇用調整助成金など新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策、租税、各種手続きの猶予等を活用いただくことなど、何とか共に乗り越えてまいりましょう。日事連としても、ホームページや各事務所協会を通じてこれら制度等周知、情報共有に努めてまいりたいと考えています。
  さらに今後生じる悪影響に対してその必要対策等について調査を行うとともに会員から要望等もいただいて、その必要策を求めるなどしていきたいと考えています。

 
 一方で、コロナウイルス感染症対策は、働き方の見直しも求めています。自宅勤務等のテレワーク、TV会議などの遠隔での非対面型のコミュニケーションの活用など、これまでの業務の進め方を見直す契機となります。
 これを奇貨として前向きに取り組んでいきたいと考えます。

 
  会員及び会員事務所各位が健康で安心できる生活を取り戻すことまた建築士事務所の業務に専念できる日が早急に戻ってくることをお祈りいたします。

 

令和2年4月8日


一般社団法人  日本建築士事務所協会連合会
会長   佐々木宏幸

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