| このたび、多くの皆さまからのご推挙を賜り、2期目となる日事連会長に就任いたしました。全国約14,000の建築士事務所を代表する立場を再びお預かりすることは誠に光栄であるとともに、その重責に身の引き締まる思いでございます。 昨年10月、日本建築士会連合会、日本建築家協会および日事連の三会は、国土交通省に対し、「建築士および建築士事務所に係る法制等の改善に関する提案」として要望書を提出させていただきました。現在、その要望書の中でもとりわけ重要な課題として位置付けた、建築士法の改正に取り組んでおります。皆さまもご承知のとおり、建築業界における担い手の不足・高齢化への対応は喫緊の課題であり、建築士及び建築設備士の安定的な確保を目指していかなければなりません。 また、我々の業界においては、設計及び工事監理の書面による契約が、いまだ十分に徹底されていない現状があります。平成26年に行われた士法改正により、300㎡超の設計及び工事監理契約は書面で実施することになりましたが、300㎡以下の建築物に対しての契約には曖昧な部分が残されております。全ての設計及び工事監理を書面で契約することによって、建築士及び建築士事務所の責任の所在を明確にし、それによって正当な報酬を得られるようにしていくことが必要であります。併せて、見積書の交付も、正当な報酬を得るうえで重要なものと考えております。 これらの最重点課題については、都道府県の事務所協会の皆さまから多大なるご協力を賜りながら、関係団体等との協議を重ねております。早期実現に向け、日事連と全国の事務所協会の力を結集しながら、引き続き着実に歩みを進めてまいりたいと思っております。 1期2年の任期の間に、全国の6ブロックを訪問し、多くの皆さまから貴重なご意見を伺ってまいりました。その中で、全国共通の強い要望として寄せられたのが、公共設計におけるダンピング防止策の実施です。この課題につきましても、昨年10月に国土交通省に対して三会から提案を行ったところであります。事務所協会、特に地方の協会に所属する会員の皆さまが、納得できる業務報酬を得られるよう、引き続き必要な活動を進めてまいります。 2年前の就任時、私はいくつかの目標を掲げました。その中には実現に至ったものもありますが、まだまだ道半ばです。そして、この先も新たな目標や課題が生まれてくるかと存じます。これからも全国各地を走り回り、各事務所協会の皆さまのご意見に真摯に耳を傾けながら、一つひとつに最善を尽くしてまいります。 この業界を、額に汗して働く正直者が馬鹿を見るような業界に、決してしてはなりません。都道府県の建築士事務所協会の発展なくして日事連の発展はありません。今後も、各地の協会に軸足を置いた日事連の活動に邁進していく所存でございます。 そして、これまで積み重ねてきた歩みを後退させることなく、次の世代に安心してバトンを渡すことがきるよう、この先の任期に全力を尽くしてまいります。 結びに、事務所協会の皆さまとともに考え、ともに意見を交わし、ともに前へ進んでいくことができるよう、より一層のご支援とご協力をお願い申し上げ、就任の挨拶とさせていただきます。 |
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令和8年6月18日 会長 上 野 浩 也 |