会長あいさつ

 このたび、日事連会長に就任いたしました児玉耕二です。2年の任期を終え2期目となります。引き続き、日事連のまとめ役を担うことになり、大変光栄に思いますとともにその重責に身の引き締まる思いであります。日本の建築設計界の発展のために、また、建築士事務所に寄せられる社会の期待に沿うべく努めてまいる所存です。
 
 新型コロナ感染症の影響で、社会全体が生活も仕事もその様相が一変し、建築の設計・監理に携わる建築士事務所も例外ではなく、社会のニーズの急激な変化に対応することを迫られています。いま新型コロナの感染症拡大防止対策をしながら仕事や協会の活動を活発化させてきていますが、大きな変化への対応はまだ道半ばです。また一方で地震や水害等自然災害への備えも差し迫った課題であり、地域の安全安心に貢献していくことも忘れてはなりません。今後も未来の建築・環境づくりと地域の安全安心に積極的に寄与していく所存です。日事連として建築士事務所の健全で安定した事業継続を支え、変容していく社会的ニーズに対応した技術革新・業務開拓を推進していきます。
 
 個々の建築士事務所の変革推進とともに、業界全体の仕組みや制度の改革、経営環境の改善も急がれるところです。この転換期においては業界が纏まり、国や行政の方針と整合しながら連携して大きな変革を進めることが必要であり、広く社会の理解を得ることが不可欠と考えます。建築設計界は一致協力して、建築生産全体のデジタル化推進やカーボンニュートラル2050の推進に努めてまいります。
 
 日事連では、若手育成を目指し青年部会の活動を支援してまいりました。青年部会を設立した都道府県の事務所協会は31となり、活動も活発化しています。全国規模で開催している青年話創会わそうかい では、次世代を担う若者が自らの業務や地域の未来について議論を重ねています。未来のビジョンを構想することは極めて重要であり、そのうえで将来に向けて一歩一歩着実に前進することが業界の発展に大きく繋がるものと期待しております。
 
 今年日事連は創立60周年を迎え、節目の年となります。テーマは『60周年に"あるべき姿"を求めて』です。この機会に次の10年を見据えて、建築士事務所の未来、日事連の将来ビジョンを議論し会員で共有していきたいと考えております。
 
 日事連の活動の柱は建築士事務所の働きやすい環境整備と、専門的知識経験を活かした社会ニーズに応える仕事の推進です。歴代会長を始め先輩方の築かれた日事連への信頼を礎にして、社会の期待に応え存在感を増し、日事連の活性化と発展に努めてまいります。


児 玉 耕 二


一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会

会長  児 玉 耕 二

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