令和3年 年頭所感 《会長:児玉耕二》


  一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会
  会  長      児玉 耕二

 あけましておめでとうございます。

 コロナ禍の中の新年ですが、明るい希望を胸に前進する年にしたいと思います。

 

 自粛やイベント中止が連続した昨年でしたが、時代の転換点で課題が顕在化してきた年でもありました。オフィスではワークスタイルの転換を余儀なくされ、地域においても大きな生活様式の変容が見えてきました。建築士事務所でも迅速なデジタル化の推進や働き方改革が求められています。本会では今年アフターコロナに向けてこれらの課題に積極的に取り組んでまいります。

 

 この一年で通信技術の活用は格段に進み、Web会議や在宅勤務を前提とした業務態勢が常態化しつつあります。ICTを活用した多様な働き方や更なるデジタル化による業務の効率化が進展していますが、その先には企業間を超えて共用できるシステムの活用普及が不可欠となるでしょう。本会では国交省の建築BIM推進会議と呼応して、設計三会との連携も強化し業界が一体となってBIM(Building Information Modeling)の普及に取り組んでいます。

 

 いま、建築士事務所の数は減りつつあり、次の世代への事業継承や建築設計を担う人材の育成は建築設計界においても喫緊の課題となっています。 建築士試験の受験資格見直しが昨年から実施され、 約 20%受験者が増加し大きく門戸を開くことになりました。 人材育成、そして若者の起業支援や事業継承にも将来を見据えて業界の発展に注力してまいります。

 

 建築設計界でも多くの女性が活躍していますが、男女協働での働きやすい職場環境づくりはまだまだ不十分な状況です。いま、在宅勤務制度や生活と一体となった働き方の改革が求められています。本会はワークライフバランスや男女協働参画などの課題に取り組み、働き方改革を推進してまいります。

 

 本年も皆さま方のご指導ご鞭撻をお願い申し上げますとともに、建築設計界の益々の発展を祈念し年頭の挨拶といたします。

 
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