004 マンション選びのポイントが知りたい

●マンション選びのポイントが知りたい
【問】  マンションを買いたいと思います。マンション選びのポイントをアドバイスしてください。

 私たち夫婦は共に両親が健在で、実家に多くの兄弟姉妹が両親と同居しておりますので、とりあえず、親の資金援助と住宅金融公庫の融資を受けて、マンションを購入することにしています。何年か後には親なり兄弟が代わって住むことにしようと、家族会議で取り決めました。

 最近は、とくに建築設備の発達目覚ましいものがありますし、間取りに機能性のあるニューファミリー向けマンションもどんどんできているようで、私たちの希望に合うマンションを探しているところです。

【答】  質問の内容が広範囲のため、むずかしいのですが、まずは快適で満足のいくマンションを安心して手に入れるには、どのように心掛けたらよいか、です。それにはまず、都市型か郊外型か、低層か高層マンションか、親子二世帯居住を希望するか、など住まいに対する考え方を決めることです。

 さらに地域優先か、価格か、間取りか公団住宅を優先するかなど、なにをポイントに探し、選ぶのかを決めてスタートします。

 環境や価格の面からすれば郊外の時代ですが、少しでも通勤・通学などの時間を縮小したいのは誰にも共通の願いです。地図上の距離よりも、電車とか乗用車を利用した場合の時間・距離をチェックすることも忘れないでください。

 家族構成から必要な広さを判断し、間取りの選択をするのも大切です。夫婦と子供2人なら3LDKとして75~80平方メートルぐらい、永住志向で選ぶなら80平方メートル以上をお勧めします。マンションは将来増築不可能ですから、ゆとりのあるスペースを確保するように考慮して選択することも大切です。

 パブリックスペースとプライベートスペースが分離され、プライバシーが確保されていて、各居室は採光、通風が良好であることが居住性の大切なポイントです。

 共用部分については、駐車場は全戸数の何割分か、近くに駐車場があるか、入り口・ホールやロビー、廊下、階段など非常時に対応できる広さやゆとりがあるか、エレベーターは居住者数に比して十分な基数が確保されているか、などもチェックポイントです。また、専用部分は、わが家の部分のことですから疑問点を残さないように確認しましょう。

 次に、建物の施工の程度が良いかどうかです。その判別については、良識のある建築士に建物をチェックしてもらえばわかることですが、施工した会社が信用のある会社であれば、まず間違いはないでしょう。施工精度によって、建物の耐久性と、当然考えられる改修の時期と程度の問題が発生するためで、重要なことと言えます。

 第二には、部屋の日照と間取りについてです。専門家に建物を確認してもらえれば当然、希望に合うものかどうかが判明することですので、むしろ将来の家族構成の変化などにより、間取りの変更など、改修工事を行う時にそれが可能かどうか、構造上のチェックもしておくべきでしょう。

 第三には、設備関係のチェックの必要性です。給水、電気の容量、ガスの安全性、空調の有無など、また今後の生活状況変化に応じた対応が可能かどうか。このチェックは大変難しいと思いますが、建築の専門家に相談したらよろしいかと思います。給排水の配管ルートなどメンテナンスを必要とする部分も重視すべきです。ホームオートメーションシステムはどの程度か、そのほか防犯、防災などセキュリティ機能はぜひ欲しいところです。

Copyright © 2011 Japan Association of Architectural Firms All rights reserved.