008 建築条件付建売住宅の設計に不満。私の希望に向けてアドバイスを!

●建築条件付建売住宅の設計に不満。私の希望に向けてアドバイスを!
【問】  現在、建物の設計で建売業者と打ち合わせ中ですが、私の意見をなかなか聞いてくれず困っています。どうしたらよいでしょうか。

 私が不満とする主なことは、

(1)私が希望する内容を示す詳細な図面は、「書かなくてもプロだから必要ない」と云っていることです。

(2)天井高は2.30mと言っていますが、低いと思います。また、基礎の高さが30cmと説明を受けていますが、北東側に川があり過去に氾濫したことがあるため心配です。

(3)通し柱は13.5cm角のものを希望しています。業者は、土台・柱はすべて集成材を使うと言っています。構造上心配です。

【答】  業者と話し合った仕様内容を、設計図に代わり文書で記録したらいかかでしょうか。  (その際、双方のサイン又は押印を忘れずに)

 業者とのやりとりで、いろいろ不満もあるでしょうが、よく話し合って、できるだけあなたの期待に近づけるよう努力してください。 とりあえず、あなたの不満について、参考までに次のとおりアドバイスします。

(1)木造2階建て住宅で、100平方メートルを超える場合の設計・工事監理は、建築士法によって建築士でなければできません。あなたの場合は100平方メートル以下ということなので、建築士事務所に依頼せずに建売業者に対しあなたの注文事項を聞いてもらい、それを「約定書」というような文書にまとめて委託する方法があります。なお、建売業者の了解を得て、別の建築士事務所に、設計を依頼すれば、貴方の希望内容を示す図面を作成してくれるでしょう。

(2)天井の高さは通常2.40mです。部屋が広い場合は、2.50m以上欲しいところです。

   北東側に川があるといいますが、現地を見ないと適正な回答はできかねます。何か参考となるアドバイスをということなら、基礎は鉄筋コンクリート造とし、地盤面からの高さはできるだけ高くする方がいいでしょう。基礎の高さについては、川が氾濫した時の状況も含め、役所の建築指導課などを窓口として、問い合わせて見るとよいでしょう。

(3)通し柱は13.5cm角でなくても12cm角で特に問題はないと思います。集成材は、構造用集成材であれば、強度的には問題はありません。但し、「土台」に用いる場合は、防腐・防蟻処理が施されている事が必要です。(これは、集成材に限らず、桧等でも同様です。)尚、桧、ひばなどの心材であれば、特に薬剤処理を必要としない場合もあります。

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