013 リビングのサッシが自然に動いてしまう建売り住宅

●リビングのサッシが自然に動いてしまう建売り住宅
【問】  最近、新築して間もない建売住宅の1団地13戸のうち1戸を購入、すぐに入居しました。間もなく1階のリビング兼ダイニングの掃き出しサッシが自然に滑り出していることを発見、ただちに建売業者に通告したら、アルミサッシ業者が来て修理してくれました。ところが、1カ月も経たないうちにまた以前の状態に戻ってしまいました。

 私の知人で電気工事の職人に調べてもらったら、地盤沈下ではないかと指摘され、再度建売業者に要請したことろ、工事を担当した工務店が調査に来ました。

 調査にきた人は床下に潜って調査を行い、写真を撮り、補修方法について、ジャッキで土台を持ち上げ、基礎パッキン(ゴム)を正規の位置に入れ替えること。現在の床束をプラスチック製束に替えて床の水平を取り直すと説明、地盤沈下ではないと言います。

 聞くところによると、この団地は以前、公園・駐車場に利用されていたらしいとのことです。そこで、私が心配している地盤沈下ではないのだろうか、こうしたトラブルを解決する方法についてアドバイスをお受けしたくお願いします。

【答】  再調査の結果、基礎・土台や床束等の改修方法が指摘されたのですから、まず改修工事を受けてください。しばらく様子を見てから対応したらいかがでしょう。

 徹底した改修を要請することは当然です。とにかく、詳しい調査結果を受け、改修することになったのですから、ひとまず様子を見られることが良いと思います。

 また、それ以外の欠陥が出た場合を含め、改修要請に応じてくれない場合は、最終解決方法として裁判所へ調停などの申し立てを行い、解決を図ってください。

 地盤沈下などの鑑定調査が必要となった場合、裁判所の調停の中で「鑑定申立て」手続きを行い、裁判所指定の専門家に鑑定してもらうことができます。この場合、一般的には当事者双方が費用を負担(折半など)することとなります。

 なお、今後の実態の変化にそなえて、「調査報告書」「改修方法の提案書」「改修工事報告書」などは、大切に保管しておいて下さい。念の為それらの書類に、日付が記入されている事も確認しておきましょう。

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