016 構造的不安があって心配、工務店に申し入れても誠意を示してもらえない

●構造的不安があって心配、工務店に申し入れても誠意を示してもらえない
【問】  基礎と土台がずれていたり、柱が垂直でないなど構造的不安があって心配・・・

 柱の上下で7mmぐらいの差があり、アルミサッシの建て付けもよくありません。浴室の床の不陸も目立ちます。床下を覗いて、コンクリート基礎と土台のずれや、アンカーボルトが不完全な状態にあることもわかりました。念のため、天井板を外し、梁等の仕口部分を見ると金物補強が全くなく、釘打ちがかなり目立つという状態です。そのため、日常の生活気分がすぐれず、不快がつのるばかりです。とにかく素人が見ても構造的に心配でなりません。

 余りにも腹が立ったものですから、少し強めに工務店に申し入れたら、「生活上困ることがあれば直さないことはない」という返事だけで、一向に誠意を示してくれません。

【答】  専門の建築士の方に調査を依頼して、補修方法を文書にまとめて工務店へ申し入れたらいかがでしょう。

 持参された写真を見る範囲では、浴室のタイル貼、柱間の寸法の違いなどは構造からくるものと見られ、建物の納まりに気が遣われていない感じがします。補修するにしても、一部には無理なところもあると思いますが、とにかく瑕疵がある場合、工務店は、注文者に対し完全なものでないことに対する責任(担保責任)を持つ義務があります。補修ができない場合は損害賠償請求となりますが、その場合は法律家にお尋ねください。

 工務店と話し合いがこじれた場合は、都道府県の建設工事紛争審査会もしくは、簡易裁判所へ調停の申立てを行い、双方が互譲の精神で円満に和解されることをお勧めします。

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